53歳責任世代が浦添市の新しい明日を創る! 松本哲治「百花繚乱日記」ブログ

まつもとてつじのドタバタ市長奮闘記

出会いと別れ

ひだまり通信12月号「百花繚乱日記」コラムより転載

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「出会いと別れ」

この「ひだまり通信」にはライフサポートを退職する社員のあいさつを
必ず載せるようにしているのだが、
それが読者の皆様にご心配をかけているという話を聞いた。
つまり、この退職者の欄を読んだ皆様が
ライフサポートはなんて退職者が多いのかと心配になるというのだ。
ご心配をかけて本当に申し訳ない話ではあるが、
それでも僕はこの「退職のごあいさつ」コーナーを無くすつもりは、今のところ、ない。

その理由は簡単で、在職期間や退職理由はともあれ、
誰でも必ずお客様(ご利用者)と接してきたのだから、
そのお客様に対して「お世話になりました」というごあいさつをすることは
仕事をしている者として最低限のエチケットだと思うからだ。

新聞報道などでもご存知のように、
確かに僕らの介護業界は離職率は高く、定着率は低い。
介護の仕事は、肉体的にきつく、夜勤もあれば休日・祝祭日も関係なく、
人間関係は濃密でいて、にもかかわらず給料は安いと、評判は決して良くない。
僕の知る限り、他のほとんどの事業所も同じような課題に悩み続けている。

それでも、一般の読者はそんな業界事情を知る者は少ないのだから、
職員がなかなか定着しないという、
ライフサポートにとって良くないイメージをわざわざ読者に与えるのはいかがなものか、
という指摘もあった。
確かにそのご指摘も分からないでもない。

しかし、それでも僕はあえてもう一度ここで伝えておきたい。

これは、僕らの評判が上がる下がるの話でもなければ、
(極論すれば)読者がどんな印象を抱くかの問題でもない。
これは、人と人とのあり方の問題なのだと思うのである。

人生は出会いと別れの繰り返しである。

共に過ごした時間も深さも関係もさまざまで、別れの理由もいろいろだろうが、
僕らは必ず全ての人との別れを迎える。
究極の別れ「死」が身近な介護の仕事だからこそ、
「退職」という別れでさえもきちんと、
お礼と感謝の思いを伝えて欲しいと願うのだ。

仕事上お世話になった関係者の皆様へ、
共に汗を流して働いた仲間たちへ、
そして、何よりもたくさんの教えと思い出を授けて下さった
利用者とその家族の皆様へ、
心を込めて感謝の気持ちを伝えて欲しいと願うのだ。

たかがお仕事、されどお仕事。

お客様との小さな別れの一つひとつを大切にすることで、
みんなの人生に素敵な次の出会いが待っていることを祈っている。

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Posted by 松本哲治 at 2009年11月27日   10:59
Comments( 2 ) コラム:百花繚乱日記
この記事へのコメント
こんばんは、松本さん♪

「出会いと別れ」、コラムを読んで・・

「ああ、美しいなあ」という感動が込み上げたよ!

決して、お世辞でもなく、そう思った。

松本さんのような生き方は、シンプルなもの・美しいもので

本来の生き方、社会組織のあり方で実に真理そのものです。

だれが、どう評価しようが、関係ない。

大切なことは、組織内でクリエイティブな関係を維持し

お世話になった方々への礼節を重んじる。

なんて、美しいのでしょう。

美的感受性と礼節を重んじる、

この生き方は、さすがだなぁ~と

思う、我輩であります。

      拝
Posted by 知念まっつぐ at 2009年11月30日 21:30
まっつぐさん、
コメントありがとう。なかなか会えませんね。そっちもいろいろお忙しそうで。こっちもいろいろ悩んでいますが、そんな悩みさえも楽しんでいきたいものです。まっつぐ進もう!
Posted by 松本 at 2009年11月30日 21:47
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