53歳責任世代が浦添市の新しい明日を創る! 松本哲治「百花繚乱日記」ブログ

まつもとてつじのドタバタ市長奮闘記

働くということ

ひだまり通信11月号「百花繚乱日記」より転記

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「働くということ」

ある日、デイサービスえんにて
八〇歳になるSオバァが僕に向かって、

「仕事が忙しいことはいいことだよ。
人間は忙しくなくなったらパーになるよ」

と、クルクルパーの仕草をしながら説明してくれた。
入れ歯がなくてモグモグしている。

それから数日後、車のラジオから
武田鉄矢率いる海援隊の
「母に捧げるバラード」が流れてきた。
その歌詞の中に、
武田さんのお母さんが息子に話すセリフが出てくる。

「 働け、働け、働け、鉄矢。
 働いて、働いて、働きぬいて、
 休みたいとか遊びたいとかそんな事お前、
 いっぺんでも思うてみろ
 そん時は そん時は死ね。
 それが人間ぞ、それが男ぞ 」

この曲がヒットしていたのは
僕が七才の頃であるが、
チョー久しぶりにこの曲を聴いて、
僕はジーンときてしまった。
武田さんのお母さんが
息子に何を伝えたかったのかが、
今ならわかるような気がするのである。

Sさんの言う
「人間は忙しくなくなったらパーになる」発言も、
この曲のセリフの意味も、四二歳になった今なら、
やっとわかるようになった気がしみじみとするのである。

「人は何のために働くのか?」

食べていくため、お金を稼ぐためか。
お金に困らなくなれば働く必要は無くなるのか。

最近、人間にとって仕事とはどういうことかを
もう一度考えさせられている。

幸せになるために働くのではなく、
働いているということ自体がもう既に幸せなことなのだと、
まだまだぼんやりとではあるが、
最近僕は思えるようにもなった。

五体満足で健康で仕事ができること、
雇ってくれる会社があり給料をもらえること、
愛し養うべき家族がいること、
僕らを必要とするお客様がいること、
同じ目標に向かって一緒に
仕事をしている大切な仲間がいること、
そして、平和であること。

自分が幸せになるために働くのではなく、
誰かを幸せにするために働くことが、
最も自分自身を幸福に変えることも、
少しずつではあるが分かるようになってきた。

「この世の不幸の全ては、自分の幸福を願うことに由来する。
この世の幸福の全ては、誰かの幸福を願うことから始まる」

よ~く見てみると確かに「働く」とは、
「人のために動く」とも読めるなぁ。
さて、Sさんの入れ歯でも洗ってみようか・・・。

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Posted by 松本哲治 at 2009年10月27日   20:05
Comments( 0 ) コラム:百花繚乱日記
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