53歳責任世代が浦添市の新しい明日を創る! 松本哲治「百花繚乱日記」ブログ

まつもとてつじのドタバタ市長奮闘記

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当山小学校過大規模対策説明会

昨夜、当山小学校の地域交流室「さくらホール」にて、当山小学校過大規模解消に向けた取り組みの進捗状況の説明会を開催した。地域説明会を開催するだけでもいろんなことがあって結構な時間を必要とし、やっとこの日が来たとの思いで参加した。

テーマは主に2つ。まずは過大規模解消の抜本対策となる「分離・新設校建設に向けた候補地選定」について。こちらは複数の候補地の中から最適と思われる候補地についての選定とその理由などが説明された。現段階ではまだ最終決定とは宣言できないものの、このテーマについては大きな異論はなく、概ねご了承頂けるものと受け止めた。



もう一つのテーマは「小中一貫教育」について。こちらはあまり聞き慣れない「小中一貫教育」という教育システムについて、私自ら説明を行った。なぜ異なるテーマである「分離・新設校建設」と「小中一貫教育制度」の説明を今回一緒に行ったのかを書いておく。

まず第一の理由は、まさにこの異なるテーマが混同されて、地域で誤解が生じているためである。前者の「分離・新設」はまさに当山小学校過大規模解消のための抜本策であり、学校と言う施設をどこに作るのかというハード的な問題である。後者の「小中一貫教育」とは「どうせ分離・新設校を作るなら、どんな学校がベストであるか?」を問う、一つの選択肢・オプションの話なのであり、学校の中身・内容というソフト的な問題である。言うまでもなく、ハード的とソフト的と明確に区別できるものではなく、具体的な詳細まで詰めていけば将来的には重なる部分も出ては来るだろうと思う。しかし、今回は聞き慣れない概念である「小中一貫教育」「義務教育学校」とは何か?、そこではどんな教育が行われるのか?、その新しい教育システムの可能性とは?についてもあえて一緒に説明しておいた。

なぜなら物理的にもう一つの学校を作って過大規模を解消するに止まらず、どうせならこの機会に、未来にどんな教育環境を描くのか、新たな教育的チャレンジへのチャンスとも捉えて頂きたいと考えていたからだ。

ところが、一部の人の間で、「分離・新設」を選ぶか、「小中一貫教育」を選ぶのか、二者択一の問題と誤解されていたり、あるいは「小中一貫教育」を取り入れることで「分離・新設」が遅れてしまう、などの誤解が広がっているとのことだった。あるいは「市長が小中一貫教育を持ち出して、分離・新設を邪魔している」などの事実と異なる噂話が市役所にまで寄せられていることから、その誤解を解くために今回、この異なる二つのテーマを敢えて一緒に説明しておくことにした。

「分離・新設」も決して簡単な話ではなく、それなりの時間を要すると思われる。誤解のないように書いておくが、これは今から用地の取得交渉や複数に渡る地権者合意など難しいハードルがあるからであり、どんな内容の学校にするのかという「小中一貫教育」などのテーマとは関係がない。

また同様に、「小中一貫教育の導入」も安易に進むものではないし、いや、進めるべきものでもない。地域の理解と協力がなければ実現できない、いやむしろ、それなくして実現してはいけない教育システムである。地域から望み求められる小中一貫教育でなければ、意味がなく、そもそも成り立たないのである。

第二の理由は、だからこそ「分離・新設」に向けた準備を進めながら同時に、この機会にじっくりと「小中一貫教育」という制度の可能性について、勉強・検討・研究を始めてみようではないか、と言う提案なのである。むしろ「小中一貫教育なんて知らなかった」「その選択肢についてなぜもっと早く教えてくれなかったのか」「あの時から検討しておくべきだったのでは」と後から後悔してもらわないためにも、説明と提案だけは早い方がいいだろう、という判断である。「小中一貫教育」という制度は、実現せずとも、少なくとも検討・提案するには値する選択肢であろう、と判断したわけである。

繰り返しになるが、地域が求めないなら、小中一貫校なんて押し付ける気もないし、強制したところで実現などできっこない。地域や保護者から望まれない学校など作るつもりはないし、作れるわけがない。同時に「そんな学校があるなんて知らなかった」でも、もったいない話なのである。

説明会でも何度も強調したように「分離・新設」と「小中一貫教育」は別の話であると同時に、誤解を解消した上で検討対象には入れておくべき選択肢として、一緒に説明させて頂いた。



喧々諤々な説明会のあとで、ある参加者が去り際に「純粋に教育論争として受け取ってもらえない人がいるから政治って大変だね」とつぶやいていたのが印象的だった。それでも逃げずに向き合い続けるのも政治であり、反対や批判を恐れて提案や対話、議論そのものを避けていては教育の未来はありません。ご要望があれば、どの地域でも説明会を行っていきます。規模・人数の大小や公式・非公式を問わず、お気軽にお声かけ下さい。



Posted by 松本哲治 at 2018年11月29日09:49
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