53歳責任世代が浦添市の新しい明日を創る! 松本哲治「百花繚乱日記」ブログ

まつもとてつじのドタバタ市長奮闘記

市長就任半年中間報告④


(写真と内容とは関係ありません)

<那覇軍港移設について>

去る6月の議会答弁の中で、那覇軍港の浦添移設に関して「基本的には反対」と答えた。その意味をもう一度ここで書いておく。

那覇軍港浦添移設に対しては基本的に「何があっても絶対に反対」か「基本的には反対だが総合的に判断して受け入れもあり」かの二つしか答えはないのだろうと考えている。つまり、自らの地元に新たな軍事基地建設をわざわざ「喜んで大賛成」という人はいないからだ。

私のスタンスは「体を張って実力行使してでも絶対に阻止する」ではない。

しかし、同時に「基本的には反対」であるのは、いくつかの素朴な疑問があるからだ。
① 浦添市西海岸の将来をアジア有数のリゾート地として計画していながら、その沖合に軍港が存在しているというイメージは変ではないか?
② そもそも「嘉手納以南を返還する」という合意の中で、那覇軍港が浦添にやってこれば、それは「嘉手納以南の返還」と矛盾するのではないか? つまり、−1(キンザー返還)+1(那覇軍港受入)=0(現状維持)とも言えないか?
③ そもそも現在もあまり使われていない那覇軍港を浦添沖に新建設するほどの必然性はあるのか?
④ 通常の港湾施設や大型バースなどを建設し、緊急かつ特別な有事の際には米軍が使用するなどの運用に関する協定などの可能性はないのか? その可能性も視野に入れた新しい港湾計画ではダメなのか?
⑤ 現行計画に示されたのあの形、あの面積、あの位置がベストの計画であり、それ以外の選択肢は考えられないのか?
など。

つまり、「基本的には反対だが総合的に判断して受け入れ」ていく場合には、こんな素朴な疑問について、率直に議論するべきではないだろうか?

だからこそ、私は日本政府であろうと、米国政府であろうと、米軍関係者であろうと、素直に建設的で前向きな議論を求めているのである。

「何があっても絶対に反対」という0か、「何も議論もせずに賛成」の100かの単純な二者択一ではなく、それ以外の選択肢はないのか?少なくともないのかどうかも含めた更なる議論が必要ではないかと考えているのである。

浦添市は返還と受け入れという二つを同時に抱えた特殊な事情に置かれた自治体なのである。「キンザーは返してもらいたいが、その負担分の受け入れを他の自治体に押し付けることになる」という側面と、「浦添で新しい軍港の受け入れはしたくはないが、そうしなければ現那覇軍港が固定化し、那覇市や沖縄県全体の発展計画が進まなくなる」という側面と、非常に難しい選択を求められている。「既存基地の返還」と「新基地の建設受け入れ」という、別々のような、それでも互いにリンクしているような複雑な二つの課題を同時に迫られているのは我々浦添市だけなのである。

この複雑さ故に私は、「那覇軍港受入に賛成か反対か」という極論を求める問いに戸惑うのである。
「基本的には反対だが総合的に判断して受け入れもあり」という私の現在の見解がわかりにくいという方には、イエス・ノーで答えられる程単純ではなく、この問題自体が複雑でわかりにくいものなのだとご理解頂けると有り難い。


Posted by 松本哲治 at 2013年08月15日   19:35
Comments( 1 )
この記事へのコメント
基地問題は本当に難しい問題ですよね。
その難しい問題を選挙前には簡単に那覇軍港は受け入れないと言ったのは
松本市長ではなかったですか?
Posted by レイ at 2013年08月16日 21:46
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