那覇軍港浦添移設について

松本哲治

2014年11月12日 20:06

那覇軍港浦添移設に関する私の認識について、
多くの方よりお問い合わせがありますので、
この場でこれまでの経緯と合わせて、
改めてご説明させていただきます。

①まず、一昨年2012年10月にてだこホールにて行われた
「浦添市長選立候補予定者公開審査会」において、
私はこれまでの経緯や県全体・那覇市の立場を考えて、
「浦添移設は容認」と明言しております。
これは当時の動画でも残っておりますし、
新聞等のマスコミでも「容認」と認識されております。


②ところが、昨年2013年1月市長選挙の直前になって、
突然、当時の翁長那覇市長が
「浦添への移設は求めない」と新聞発表します。

(当時の2013年1月12日付け琉球新報にてご確認下さい↓)


(読みやすいように拡大判がこちらです↓)



③その報道を受けて、私は浦添への軍港受入反対に転じます。
なぜなら、那覇軍港がある那覇市が浦添市への移設を求めないと、
これまでの合意とは正反対な決断をした以上、
浦添市側が受け入れる理由が自動的に消滅したからです。

「容認」の立場であった私が、
那覇市長の表明により「反対」へと変わっていく経緯については、
琉球新報、沖縄タイムスでも報じられています。

その経過も当時1月14日付け琉球新報にて報道されています。

(こちらも拡大判です)


(同年1月31日の沖縄タイムス)


つまり、鳩山総理の「少なくとも県外」発言により
沖縄側が「県内移設」という苦渋の選択から解かれたように、
翁長那覇市長の「浦添移設と分離」発言により、
浦添市も私も「浦添移設受け入れ」という苦渋の選択から解放されたのです。

その後、「那覇軍港反対」を唱えた私が市長として当選します。

④ところが、浦添市長選後、翁長那覇市長は、
「浦添市側に受け入れを求めない」としていた見解を再びひるがえし、
日米合意に基づき、粛々と浦添への那覇軍港移設を進めるよう求めて、
現在に至っています。

大変困難な立場に置かれているのが現在の私です。

これまでは「政治環境の変化」と議会では説明してきましたが、
平たく言えば「翁長前那覇市長の発言に翻弄されてきた」というのが実感です。

⑤結論として、私の現在の那覇軍港浦添移設に対する見解は、
「今回の県知事選挙、那覇市長選挙によって選ばれた知事と那覇市長と
再協議した上でしっかりと判断したい」と考えており、
決定を保留しているというわけです。

私の基本的な疑問は、
決定を保留している私は公約違反と批判されていますが、
これだけ変遷を繰り返す翁長前那覇市長はなぜ公約違反と言われないのでしょうか?

マスコミは全てを知っているはずですが、
この件についてはまったく明らかにしてくれません。


⑥ところが、さらに理解できない現象が発生しています。
「辺野古への基地建設」と「浦添への基地建設」との違いを
問いかけた公開質問状に対して、浦添への軍港移設を進めると
ひやみかちうまんちゅの会の正式ブログ上でも明言しています。

(こちらでご確認下さい↓)
ひやみかち・うまんちゅの会公式ブログ

つまり、翁長知事選候補者を支援している共産党も社民党も社大党も県民ネットも、
辺野古は絶対阻止すると言いながら、浦添移設は容認していることです。
少なくとも黙認、消極的賛成です。
「辺野古のためなら浦添は仕方がない」ということでしょう。

つまり、今となっては、誰が那覇軍港の浦添への移設・基地建設に反対しているのか、
まったくわからなくなってしまいました。

⑦彼らが構成する「ひやみかち・うまんちゅの会」では、
那覇軍港の浦添移設と普天間の辺野古の移設の相違点について、
「浦添は当時の儀間前市長が容認したが、名護は現在の稲嶺市長が反対しているから」
と説明してますが、名護市も比嘉、岸本、島袋歴代市長が容認していました。

「辺野古はダメだが、浦添は進める」理由としては、
論理的には成立しない説明だと思います。


⑧長い説明になってしまいましたが、これが現状です。
とても複雑で私でもよく理解できない状況です。
選挙戦が終了し、当選者と意見交換し、問題を整理した上で、
来るべき時期に私としての「那覇軍港浦添移設受け入れ」についての
結論を出していきたいと考えています。

「お前の意見はないのか?」とよく批判される方がいますが、
「県全体の基地再編統合計画や我が国の安全保障とも関連していますので、
受け入れる側の浦添市のみで決定するにはムリがあり、
相手側や全体と協議して最終決定したい」
というのが、私の意見です。

よく批判される方がいますが、これが事実ですので、
これまでの経緯もふまえて正直に書いてみました。
私の説明に疑問や不明な点があれば、
マスコミや先方にもお問い合わせ・確認することをお勧めします。

最後までお読み下さり、ありがとうございました。