顔を上げろ!

松本哲治

2008年03月03日 19:05

「福祉は暗い」という人がいる。
「何か湿っぽくて気が滅入っちゃうんだよね」と言われたりする。

そんな時、僕は「いやいや、福祉は面白い」と反論する。
そして、「このドタバタが楽しいし、何よりもやりがいになり、喜びになり、誇りになる」と説明する。

でもね、正直に話せば、こんな僕でも「暗く」なる時がある。

プライバシーの問題があるから、情報を変えて書くないけど、
先日もとある方のことを知る機会があった。

こんな仕事をしているので、まだ会ったこともない人で名前も知らないけど、
いろいろな情報を知る機会がある。

そんな流れで知ることになったとある女性のこと。

彼女は幼児期に親に捨てられて、祖母に育てられ、学校でもずっといじめられ続けて
若くして妊娠、出産。心の病を発症し、家事・育児の全てを放棄。
夫はなく、中学生を筆頭に子どもが4人。
小さなアパートに、ゴミ溜めのような部屋に、みんなでひっそりと暮らしている。
もちろん、仕事もお金もない。

簡単にまとめればそうなるのだが、背景や今の生活実態を
詳細に綴られた記録を読みながら、涙が出そうになった。

言うまでもなく、彼女のことも心配だが、
彼女の子どもたちのことを思うと、胸がつまる。

この子達は、どんな思いで、毎日生きているのだろう。

一番親に甘えたい頃、
一番元気に遊びまわりたい日々、
一番自分を信じて、夢を見たい時期、
一番誰かに愛されて、愛を無条件で享受していい歳、

なのに・・・。

こんな状況の中で学校に通い、毎日を生きている子どもたちがいるなんて・・・。

僕は何ができるだろう。
僕らは何ができるだろう。

この子どもたちが本当に生まれてきて良かったと喜び、
幸せになってくれるために、
僕は何ができるだろう。

僕が暗くなったって何にもならないことはわかってる。
だからこそ、明るく元気でないといけないこともわかっている。

自分の限界と、現実世界の冷酷さと、こみ上げてくる切なさと、・・・。

だんだん何を書いているのかわからなくなってきた・・・。

オゥラァ!うだうだブログ書いているヒマがあったら、
頭を上げて、青空を見上げて、
さぁ、俺は何ができるか、何をすべきかを考えろ、松本!