僕にとってのクリスマス

松本哲治

2007年01月05日 14:01

ビジネス・モール・うらそえからの転写

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「 僕にとってのクリスマス 」

 僕には毎年、クリスマスにやることがふたつある。
ひとつは、あるお婆ちゃんを教会へお連れすること。
もうひとつは、現在8歳の女の子の自宅を訪ねることである。

 このお婆さんとの出会いは、かれこれ4年以上になる。寝たきりで介護保険制度で言うところの要介護5の方であるが、身寄りがいなく、一人で自宅で暮らしている。日常生活の大半を僕らがお手伝いさせていただいている。

 この方はクリスチャンでずっと教会に通っていたが、介護が必要になってからは教会に行っていなかった。そんな彼女をクリスマスのミサに連れていくのである。ちょっと遠い沖縄市の教会へ、車いす専用のリフト車に乗せての参加だ。

 イヤリング、ネックレス、パープルのカーディガンを身に纏い、いつもはしないオシャレで外出。普段はあまり見せない笑顔に、こっちまでHappyに。みんなで歌う賛美歌に、彼女が口ずさみながら手拍子して涙ぐむ姿に、こっちまで涙(なだ)うるうる。来年も行きましょうねと、帰りにガストで外食して帰った。

もうひとりの女の子は、難病とたたかう女の子。とても難しい病気でお母さんのケアも言葉では表せないほど大変。看病は24時間、毎日のケアだけでも6時間(すみません、大変珍しい難しい病気なのでプライバシーの関係上、詳細に説明できません)、夜もあまり眠れずクタクタなはず。

それなのに、とても明るい元気なお母さん。年子のお姉ちゃんとお兄ちゃんと真面目なお父さんに囲まれて、今を一生懸命に生きている。毎年少しずつ悪化しているのが気になるけれど・・・。

その子にプルーシールのアイスクリーム・ケーキを持っていくのが年末の楽しみなのだ。彼女が僕の訪問を楽しみに待っていてくれる。一緒にたわいもないおしゃべりをしながらアイスクリームを食べるだけなのだけど、いつも僕に勇気と力を与えてくれる。

クリスマス。
僕にとって、彼らから生きる勇気と喜びと力をもらうクリスマス。

今年も一緒にクリスマスを過ごせますように。